手作り石けん(handmede soap)ってご存じですか?
手作り石けんというと廃油(使用後の食用油)を使って作るイメージをお持ちの方が、多いのではないのでしょうか?
実は新しい植物油や動物油などをつかって、肌にとっても優しい石けんがつくれるのです。
我が家は15年ほど前から作っていて、一時期は「Pommier*」という名前でネット販売もしておりました。
その経験をもとに、手作り石けんの良さや楽しさをお伝えできればと思います。
まずは、石けんについて知っていきましょう。
石けんとは
そもそも石けんって何だかわかりますか?
一般的には、牛脂・羊脂・豚脂・硬化油・ヤシ油・綿実油などを適当に配合した油脂を水酸化ナトリウム溶液で「鹸化(けんか)」することで作る。市販品のほとんどはいわゆる「石鹸工場」で作られているが、古代から作られているとおり、作り方はさほど難しいものではなく、現在でも、家庭で容易に手作りすることもできる。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
石けんは酸(オリーブオイルなどの油脂)と、アルカリ(苛性ソーダ(水酸化ナトリウム))を混ぜてつくります。
混ぜるときに、「けん化」と呼ばれる化学反応がおきて、石けんができるんです。
石けんの種類は3種類
石けんは用途別に3種類に分けられます。
- 化粧石けん
- 台所用石けん
- 洗濯用石けん
簡単に説明しますね。
化粧石けん
化粧石けんは、皮膚の洗浄を目的とした石けんのことです。
薬機法が定める厳しい基準に沿う必要があり、「化粧品」に分類されます。
台所用石けん・洗濯用石けん
食器の洗浄や掃除・洗濯など、家庭用に使用する石けんのことです。
「家庭用品品質表示法」という法律で、石けんを法律の規定によって「台所用」と「洗濯用」とに分けています。
わたしが作っていた石けんは、上で説明した石けんの種類にはない”雑貨”扱いで販売していたんだよ。
石けんの製法とは
石けんの作り方を大まかに上の表にしてみました。
大きく分けると、「中和法」と「けん化法」の二つ。
「けん化法」はさらに3つの作り方に分けられます。
他にも、最近はいろいろな作り方がでてきました。
- グリセリンソープ
- ホイップクリームソープ
- MPソープ(Melt Pour ソープ)
- 液体石けん
などです。
では、主な作り方として紹介した中和法とけん化法についてざっくりとご紹介します。
中和法
油脂から取り出した脂肪酸とアルカリ剤を直接反応させる方法の事です。
純度の高い石けんを簡単に作れる方法です。
工場で大量に石けんを作るときは、主にこの方法で作るよ
けん化法
けん化法は、原料油脂とアルカリ剤を撹拌しながら加熱し、けん化反応を起こして石けんを作る方法です。
けん化法には下記の3つの作り方が存在します。
けん化塩析法
原料油脂とアルカリ剤を撹拌しながら加熱し、けん化反応を起こします。
けん化反応の終わったあとに塩析するので、純度の高い石けんを作ることができます。
塩析とは”塩水を使って純度の高い石けんを取り出す”作業の事だよ
炊き込み法
原料油脂とアルカリ剤を撹拌しながら加熱し、けん化反応を起こします。
けん化反応が終わったあとに塩析しない方法です。
家庭や地域で作られる廃油石鹸は、この方法で作られることが多いです。
石けんの純度はあまり高くなりません。
冷製法(コールドプロセス法)
原料油脂にアルカリ剤を加えて撹拌し、加熱せずに反応熱だけでけん化する方法です。
加熱しないので家庭でも比較的簡単に行える方法の一つです。
この方法も石けんの純度はあまり高くなりません。
石けんの純度って何なの?
石けんの純度とは
石けんの純度を示すものには下記の二つが関わってきます。
- 油脂に含まれる不純物がどのくらい取り除かれているか?
- 原料となる油脂がアルカリとの反応でどのくらい石けんになっているか(けん化しているか)?
という事から「不純物が含まれず、けん化率の高い石けん」が純度の高い石けんと言えますね。
手作り石けんとは
石けんは家庭でも手作りすることができます。
手作り石けんのいいところは、原材料を自分で選べて、自分の肌にあったオイルや香りをつけることができます。
我が家では冷製法(コールドプロセス法)で石けんを作っています。
泡立ちは少し物足りないですが、 肌がとってもしっとりします。
それは、「けん化」の時に「天然グリセリン」ができるから・・。
グリセリンは空気中の水分を集める働きがあります。
市販の化粧品の原料としても親しまれています。
石けんを手作りすると、このグリセリンをたっぷり残すことができるんです。
わたしがはじめて手作り石けんに興味を持つことになった1冊
まとめ
今回はざっくり石けんについてのことをお話ししました。
石けんの種類や製法、手作り石けんの良さをお伝えしたつもりです。
どんどん「手作り石けん」に興味がでてきてくれたら、うれしいです。
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